展示会巡り。
お盆休みの後半は、東京へ展示会巡りに。
いろいろな展示が気になっていたけれど、
その中でも印象的だったのが、森美術館、ネイチャー・センス展。
一番観たかった、吉岡徳仁さんの展示。
風に舞う羽毛で雪を表現したインスタレーション「 スノー 」や、
ガラスの椅子「 Waterfall 」など、自然現象をあらわした新しいデザインのかたち。
吉岡さんの展示は、本当に純度が高い。
風で舞い上がった羽毛が、ゆっくりと舞い降りてくる様子は、
冬の寒い夕方に、空からどんどん降ってくる雪を観た記憶がよみがえってくる。
椅子や結晶も、それ自体のかたちはスッと差し出されたように素っ気ないけれど、
空間を訪れる人に作品を観て感じてもらうための演出、
それぞれ存在感、透過した光はどこまでも美しかった。
篠田太郎さん、栗林隆さんそれぞれの展示も良かった。
自然そのものを観ている訳ではないのに、何かエッセンスのような、
抽出された“大切な部分”を眺めることで、作品の向こうに風景を感じる展示でした。
森美術館に出かけたのは今回が初めてだったけれど、
あんなに高いところにある美術館とは思わなかった。
会場の中からも眼下に東京の街が見えて、
普段の視線とは離れた、不思議な感覚で展示を観る事が出来ました。
じっくりと各展示を眺めて会場を出るころには夕方になっていました。
展望台からはちょうどライトアップされはじめた東京タワーが。
スカイツリーも気になるけれど、東京タワーもやっぱり良い。
見とれてしまいました。
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ネイチャー・センス展は、会場内での写真撮影が一定の条件内で許可されていました(著作権についてはクリエイティブ・コモンズの枠組みを採用)。
別の日に観に行った東京都現代美術館の「こどものにわ展」でも写真撮影も同様に許可されており、美術展の展示手法、その告知方法の新しいかたちが始まっているようでした。
他の来場客の方々にきちんと配慮しながらであれば、感動を写真に収められるというのはすごく貴重な機会だと感じました。展示会の見方が変わるきっかけにもなるかもしれません。
by thinking_grove
| 2010-08-22 17:27
| 東京