「本」を感じる軽井沢へ。

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2010年10月16日、軽井沢のユニオンチャーチへ。
この秋、有志の方々が集い、
軽井沢を本の文化で彩られる“まち”にするために立ち上がった
「本のまち・軽井沢」という取り組みの
立ち上げ記念のイベントでした。


前半は、詩人 長田弘さんによる講演会。

「本という考え方」について、様々な側面からお話が展開されます。
木造の教会の静かな空間に、長田さんの声が静かに、
深く響いていきました。

- - - - - - -

 「 読み終わった本をなぜ残しておくのか。
   読もうと読むまいと、そこに残しておこうとした理由。
   それは、人が本の中に“世界”を感じたから。
   そこに“Life”を感じるから。

   本を読み、旅をする。
   今はいない、話すことのできない人にあいにいく。
   2,500年前に生きた詩人。その涙を
   感じることだってできるーー 」

- - - - - - -

ご本人の詩のように、素朴で澄んだ言葉。



そして後半は、朗読劇「マクベス」。
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2009年に京都・名古屋・東京で初演が開催され、
今年6月には国立国会図書館、東京本館・関西館で
連続公演された「レクチャー&リーディング」という企画でした。

シェイクスピアの戯曲「マクベス」を安西徹雄さんが翻訳し、
演劇集団「円」の方々により演じられる朗読劇。

2008年に逝去された安西さんの遺志を継ぎ
同じく戯曲の翻訳に携わる
上智大学教授の小林章夫さんによるレクチャーの後、
朗読がはじまります。

夕方の辺りが薄暗くなってきた教会の集会場に
響き渡る男性五人の声。舞台上では
さまざまな場面、登場人物のやりとりが繰り広げられていきます。

床を「ドドンッ」とたたく棍棒の音。
場面描写をかなでる効果音。
演者の放つ声、声、声…。


荒野を歩くマクベスとバンクォーの姿、
パーティー会場でのやり取り、
物語のクライマックスの戦場。
本当に、目の前に「マクベス」の世界が広がっていくかのようです。


演劇を間近で観ることで、
その物語の中にどんどん引き込まれていく瞬間。

個人的に全くの未知な世界でしたが、
人々を魅了してやまないシェイクスピアと、
朗読劇が持つ強烈な迫力と引力を感じた時間でした。

う〜ん、行ってよかった!


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人に感動をあたえ、歴史を伝える本。
ただのコンテンツでもなく、紙の束でもない。

作者である人の言葉、物語を誰かに伝えるために
多くの人が関わりあって、一冊の本が生まれる。

生まれた本は新たな感動をつくり、
そこからまた新たな物語が生まれていく。

普段何気なく過ごす日常の中にも、本はたくさん溢れています。
あまりにも当たり前にあって、だけど無くてはならない存在、本。
その「本という世界」の新しい入口を、
この日、教えてもらったように思います。
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by thinking_grove | 2010-10-17 00:29 | 長野


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