アーヴィング・ペンと三宅一生、Visual Dialogue展。
しばらく前に、「アーヴィング・ペンと三宅一生展」を観に出かけました。
写真家アーヴィング・ペンさんと三宅一生さん、
二人の天才が洋服と写真でコラボレーションをして、
より素晴らしい創造が生まれた記録。
三宅一生さんがデザイン、パリコレで発表した服を、
北村みどりさん(現 三宅デザイン事務所 代表取締役)が
ペンさんの事務所を訪ね、服から得たインスピレーションをもとに
まったく新しい発想のもとに写真撮影が行われる。
そして、その写真をもとに
グラフィックデザイナーの田中一光さんがポスターへ仕上げる……
会場を入ってまず流されるアニメーションで
主要メンバーのやり取りが紹介されていて、とても面白い。
洋服がどんな工程のもとでデザインされたり、
パリコレで発表されていくのかを知らない人でも
すんなりと理解できるよう工夫がこらされています。
アニメを見終わった後、広大な空間に設けられた
特大スクリーンに映し出される写真作品は、
まさに圧巻で、ドキドキするほど刺激的でした。
会場では、ペンさんのオリジナルプリントや、
ISSAY MIYAKEの洋服を撮影する前に、
ペンさんがいつも描いていたイメージスケッチも展示されていて
素晴らしい写真が生まれた過程が伝わってきます。
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21_21のサイトでは、会場の様子が紹介されています。
■Exhibits
http://www.2121designsight.jp/en/program/visual_dialogue/exhibits.html
そして、ギャラリーで上映されるアニメーション
「Irving Penn and Issey Miyake: Visual Dialogue」は
カートゥーニストのマイケル・クロフォードが原画を手がけたもの。
THE NEW YORKERウェブサイトでアニメーションのダイジェストが
紹介されています。
■KETCHBOOK: ISSEY MIYAKE AND IRVING PENN
Posted by Michael Crawford
……実際は9分以上あるこのアニメーション。
シンプルな絵がなんとも愛嬌があって、楽しい。素敵でした。
会場構成は建築家の坂茂さん。
近年では震災の復興住宅などでも活躍されている方です。
シンプルだけど、写真や映像、文章にダイレクトに触れることができる
ようになっていて、観る人が印象的な時間を過ごせる空間。
展示を観る時に座れる椅子も、坂茂さんのデザイン「CARTA chair」で何とも贅沢です。
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ブランドも、作品も「オリジナル」であること。
その大切さや、それを保ち続けるための努力を感じます。
……いやはや、これまで21_21で観た展覧会の中でも
一番刺激を受けるものでした。
残念ながら観に行った日はあまり時間がなくて
駆け足で観てしまいましたが、あまりに面白くて
会場を去りがたい気分になってしまいました。
会期は何と来年2012年の四月まで(!)とのこと。
ぜひ、二回でも三回でも、あらためて観に行きたいと思います。
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by thinking_grove
| 2011-10-23 15:17
| 東京