人物のスケッチ。

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夏のスケッチ教室では人物スケッチに取り組んでいます。
各自で描いてくる自画像の課題に加えて、
教室の中では外国人の女性を招いてモデルスケッチも。

人物の顔が、
描く人それぞれのタッチで絵になっていくのを
見ることが楽しくて、時間があっと言う間に過ぎてしまいます。

人物画には、
風景画や静物画とはまた違った魅力がたくさんあるなあと
発見した夏なのです。
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# by thinking_grove | 2011-08-22 23:41 | スケッチ

村上富朗の「木の椅子たち」展。

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土曜日の夕方、
東京は表参道駅からほど近くのスタジオで開催されていた
『村上富朗の「木の椅子たち」展』へ出かけました。

六月に長野県東御市で開催された「木の椅子100脚展」に続き、
村上さんご自身が選び抜かれた30脚を集めての
東京での展示会でした。

当初は会場入りする予定だった村上さん、
残念ながら7月3日に亡くなられてしまいましたが
東京での展覧会の実行委員である
中村好文さんや小泉誠さん、佐藤重徳さん、入夏広親さんをはじめ、
多くの方が訪れ、素晴らしい展覧会でした。

会場に集められた椅子達も、やはり素敵で、
一脚一脚に座りたくなるほど。



展覧会の初日だった昨日は、
中村好文さんを中心にトークイベントが開かれ、
村上さんの家具作家としての仕事ぶりについて語られました。

住宅建築で村上さんとともに仕事をされた中村さんや小泉さん、
長野での家具作家仲間であった谷進一郎さん、三谷龍二さん。
30年以上のお付き合いをされる中で、お互いの
仕事を認め合い、本気と本音でお付き合いをされてきた方々
だからこその、様々な思い出やエピソードがあって、
お聞きしながら感動してしまいました。


会場の一角に置かれた二脚のサックバック・チェアについての
中村さんの言葉が印象的でした。

「三十年前、
 出合ったころに村上さんが作っていたサックバックと、
 今年の春、最後に彼が手がけたサックバック。
 二つを並べると、初期のころから村上さんがいかに完成された
 技術を持っていたかが分かる――。
 今日この二脚を並べられただけでも、
 この展覧会を開くことができて本当に良かった」


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弟子を取らなかった村上さん。

その優れた技術や素晴らしい手仕事、豊かさを、
今後いかに残し、どう若い人達に伝えていくのか。
トークイベントの後半で語られたのは、
村上さんの仕事の「映像化」についてでした。

三月に村上さんの病気が分かり、
「彼の仕事を映像として記録に残し、
 これからの家具作家たちのお手本としたい」と考えた中村さんの呼びかけで、
映像作家の瀬戸山玄さんと中川陽介さんのお二人が
村上さんの仕事風景を撮影されたのだそうです。

編集途中の映像が会場で流されていましたが、
木のアームや座面、バーなどのパーツが
ノコギリや鉋で加工され、椅子として組み上がっていくまでの
場面を見ることができ、一脚の椅子がどれほど多くの
工程や仕事によって生み出されているのかを感じます。

画面の中で、
「シャッ、シャッ、シャッ…」、「トン、トン、トン…」という音とともに
リズミカルに、そして迷い無く道具を操り
椅子づくりに取り組む村上さんの姿を見ていると、
今もどこかで元気に仕事をしているのではないかと
思えるほどでした。

映像は10月頃にはDVDとして販売されるそうです。
こちらもぜひ、拝見したい。


- - - - - -


トークイベント後、スタジオ屋上でのパーティーでは、
会場を訪れた大勢の人たちが、村上さんを偲びながら
たくさんのお話をされていて、涼しくなりはじめた
夕方の時間が本当にゆっくりと流れました。

会の終わりは、
天国の村上さんに届くようにと
中村さんオリジナルの「三本締め」で。

はじめに両手の二本指をたたきながら
静かにはじまる手拍子が、
最後には手拍子の気持ち良い音になって。

集まった人達の拍手が、
空に向かっていつまでも響いていました。


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# by thinking_grove | 2011-07-18 21:50 | 東京

額。

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日曜日の夕方、
描きっぱなしでそのままになってしまっていた
絵の額を見に、町の画材屋さんへ。

形も色合いも、様々な額がある中で、
木の質感で「これは」と感じたものを相談しました。

くわしくは調べてもらってからですが、
自然な雰囲気になると良いなあと
考えながら帰りました。
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# by thinking_grove | 2011-07-04 21:47 | スケッチ

ご冥福をお祈りします。

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今日の未明、村上富朗さんがご逝去された。

春にご病気が分かり、すぐ闘病生活に。

つらくきびしい時間だったはずなのに、
それを嘆くのではなく、友人の方々との時間を
大切に愉しみながら過ごされていた。

誰に対しても同じように接し、
家具職人として自らの仕事に常に
真摯に取り組まれてきた村上さん。

家族みんなが大好きで、
一緒に過ごす時間をいただけたことに、
心から感謝しています。

天国では好きだったお酒を呑んで、ゆっくり休んでくださいね。



- - - - - - - - - - - - -
【 追記 】
ご葬儀・お通夜はご親族のみで執り行われるそうです。
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# by thinking_grove | 2011-07-03 22:53 | 長野

アンドレ・ケルテス写真展。

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今日は午後からメルシャン美術館。
ずっと行きたいと思っていたアンドレ・ケルテス写真展
出かけてきました。

アンドレ・ケルテス(1894-1985)は、
20世紀前半のモダニズム写真の先駆者として、
ブラッサイやアンリ・カルティエ・ブレッソンにも影響を与えた
写真家。ブタペストからパリ、ニューヨークと世界を旅しながら
素晴らしい写真を残した人です。

会場の中に入った瞬間から、モノクロームの写真の中の
景色や人の姿に引き込まれていきます。
ブタペスト時代からパリ時代のころの写真が特に素晴らしかった。

20歳の時に召集され、戦地に赴いた時にも、
戦争という時代のつらさを写し取るのではなく、仲間たちの日常を
隣からそっと撮っている。仲間との友情や、現地の人達への
あたたかいまなざしを感じました。

時代の建物や人々の姿を美しく切り取る写真の数々。
日常の美に気づく力、身の回りの人々を愛する包容力と
やさしさを持った人だったのだと思いました。



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メルシャン美術館の敷地に隣接するウイスキー貯蔵所。
周辺もどんどん緑になっていて、気持ちの良い風もふいて。

いよいよ夏です。
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# by thinking_grove | 2011-06-19 22:17 | 散歩

村上富朗さん 「木の椅子百脚」展。

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今日は東御市で一日かぎりで開催された
村上富朗さんの「木の椅子百脚」展へ。

村上さんは御代田町の浅間山山麓にある工房で
ウィンザーチェアやシェーカー家具づくりに取り組まれてた
現代日本を代表する木工作家。

会場には、村上さんがこれまで作ってきた椅子たちの中から
100脚以上が集められ、工房での制作風景をうつした写真と
ともに展示されていました。


日本の住宅建築の巨匠、吉村順三さんの仕事にも
携われていた村上さん。

27歳のころにアメリカンウィンザーチェアの魅力に魅せられ、
以来30有余年、作られてきた椅子は何百脚にも及ぶそうです。

会場には、村上さんとともに仕事をされ、長年親交の深い
建築家の中村好文さんや工芸家の三谷龍二さん、
雑誌「考える人」の編集長もされていた編集者の松家仁之さんが
ゲスト対談。村上さんとの長年のエピソードをお話しされました。

木工職人の四代目として育ち、幼少のころ気づけば
かんなくずの中で遊ばれていたこと、
国内だけでなくアメリカの工房でも家具づくりに従事する中で、
その素晴らしい技は今なお海外の作家からも賞賛されていること。
職人としてコツコツと制作に励みながらも
お酒や音楽が大好きで、その朴訥とした人柄で
多くの人から愛されていること。

一つひとつのお話が楽しく、
とてもあたたかい空気が会場を包み込んでいました。


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そして今日の展覧会、実は企画自体がスタートしたのは
ほんの一ヶ月あまり前のこと。

通常では考えられないほど短い準備期間の中で、これほどの
魅力的な会が実現したのは、村上さんとともに家具づくりに
携わってきた長野県の木工作家の皆さんの協力の賜物でした。

企画スタート直後から、どんな展示にするのか、また
村上さんの手元から多くの方の元へ“お嫁入り”していた
椅子たちの所在リストをつくり、展覧会のために一日だけ
お借りする許可を取り付けていく――。
木工作家仲間の皆さんのネットワークの中で、
連日連夜メールや電話で連絡を取り合いながら、今日という日を
迎えたのだそうです。

後半のゲスト対談では、今回の展覧会を中心メンバーとして
企画された谷進一郎さんや、高橋三太郎さん、須田賢司さん、
東京国立近代美術館の諸山正則さんが
木工作家から見た村上さんの仕事ぶりを語られました。

壇上に上がった方々だけでなく、今日の展覧会のために
奔走した多くの木工作家の皆さんが、仕事仲間でもあり、
強い絆で結ばれた親しい友人でもあるのだと感じました。



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子どものころ両親に連れられ村上さんの工房へ遊びにいったこと。
村上さんが中村好文さんと一緒に作った
ツリーハウスにのぼらせてもらったこと。
かんなくずの中にいるカブトムシの幼虫をもらったこと。
展覧会場を歩きながら、本当に多くの思い出が浮かんできます。

そんな大切な親戚のおじさんのように感じてきた村上さんが、
一人の木工作家として、どれだけ素晴らしい作品を生み出し、
どれほど多くの人たちに愛されているのかを感じました。


今は病気の治療に取り組まれている村上さん。
早く良くなって、これからも素晴らしい椅子をつくり続けて欲しい。
心からそう祈っています。
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# by thinking_grove | 2011-06-19 08:00 | 雑記

御苑の春。

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四月の新宿御苑で描いたスケッチに
ようやく色を塗りました。

御苑には本当にたくさんの種類の桜の木があって、
出かけた日も、広い敷地のあちこちでピンク色の花が満開でした。
きれいに咲いた桜を眺めながら、結局その日は花びらを落とした
ソメイヨシノの並木道を描きました。

その日は、足下に落ちた桜の花びらの色と、
うねるような幹の並びが良いなあと思ったのですが、
その感じはあんまり出なかったかな。


色を塗りながら、出かけた日の桜を思いだしつつも、
しばらく時間が経ってしまったせいか
夏のような緑になったのでした。



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# by thinking_grove | 2011-06-12 18:17 | スケッチ

春眠暁を覚えず。

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日々があっという間に過ぎてしまいますが、
季節は確実に変わっています。

夜は相変わらず寒いけれど、
昼間は長野も暑くなってきました。

朝が来るのも早くなって、
少しさびしいこの頃です。

あともうちょっと寝ていたい…。
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# by thinking_grove | 2011-05-20 02:15 | 雑記

春。

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# by thinking_grove | 2011-05-09 01:46 | 雑記

写真のちから。

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先日、東京は新宿のオペラシティーで開催されている
ホンマタカシさんの写真展
「ホンマタカシ ニュー・ドキュメンタリー」に出かけました。

ホンマタカシさんといえば様々な雑誌で
写真を掲載され、絶大な人気を誇る写真家のお一人。
ここ最近では、冬に休刊となってしまった雑誌
「Coyote」の最後の一冊でも特集されていた方です。


写真の中に独特な空気感を表現される方…というイメージを
持っていたくらいでしたが、会場で写真を観て、
あっという間に引き込まれました。

会場の冒頭は、子ども達の日常を写した連作から
はじまります。
あどけない表情の奥に潜んでいる
強さや、深い思いのようなものが
一瞬の写真の中に切り取られていて、
写真によってはドキッとするような大人びた視線に
出合ったりするものも。

それぞれの写真が美しく、
子ども含めた人間の成長や、
日々の日常生活の大切さを思いました。


いろいろなテーマの作品がある中で、一番感動したのは
「Together: Wildlife Corridors in Los Angeles」という連作。
2006年ごろからホンマタカシさんが
映像作家のマイク・ミルズさんとともに
アメリカのロサンゼルス郊外に生息する野生動物の
生態調査に取り組まれていて、写真は動物の内、
特にマウンテンライオンの“視線”を追いかけ、
撮影されたものでした。

マウンテンライオンたちには生きるために
必要な“広さ”があり、その広さの中で狩猟に出たり、
子どもを育てていくそうです。
でも、郊外を縦横無尽に通るハイウェイにより
そのテリトリーは制限され、切り取られてしまう。

そういった状況を解決しようと、意思のある人たちによって
設けられたハイウェイの下のトンネル、“野生回廊”――。
撮影はマウンテンライオンたちに取り付けられた
GPS発信器のデータをもとに行われたそうです。

視線を追った写真というだけあり、
写真の中には一度たりともライオンは登場しない。
だけど、ライオンたちの視線の先には野生回廊があり、
生きていかなければいけない“環境”としての
都市の郊外の風景がある。

ホンマタカシさんが撮影した写真の横に添えられた
マイク・ミルズさんの文章を読みながら展示を観ていくと、
ライオンたちの心境や、彼らが常に人間の存在に
影響を受けながら生きていかなければいけないのだという
ことにまざまざと気づかされます。

僕たち人間が、
社会や生活の便利さを追求し続けているその裏側で、
どれだけ多くの生物がその影響を受けていたり、
生きていく上で理不尽としか言えないような
環境の変化を押し付けられているのだろうか……。


今までホンマタカシさんの写真の中に
感じていた空気感や存在感。
それらが一体どこから生まれてくるのかを
ほんの少し感じられたような、
そんな気がしました。
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# by thinking_grove | 2011-05-05 23:50 | 東京


生活と絵


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伊藤夕歩

●HP
Thinking Grove


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